2025

5/19

伝統や変革という言葉について

皆様こんにちは。

4月に行われましたシニア会合同例会より少々日が経ってしまいましたが、非常に考えることが多い例会であったと今でも振り返ります。

今回の例会は株式会社和える 代表取締役 矢島里佳様を講師としてお迎えし、「伝統とは」についてご講演いただきました。
入間青年会議所も49年目の組織となり、守られている伝統、時代に合わせた変革を繰り返してきました。

理事長として常々、これは変えるべきなのか、残すべきなのかを悩むことが多くありましたが、自分が持っている一つの基準の答え合わせをする、思考を整理する素晴らしい機会をいただいたと思っています。

結論から言いますと、やはり「前からこういうものだから踏襲しろ」という事柄ほど危険なものはない。です。

私自身、元々このような考え方をしていたので、このように伝えられた際には、即座に真に受けることなく、本質はどこにあるのかな?と、自分で納得できるまで確認を入れるようにしていました。
というのも、このような伝えられ方は気分が良いものではなく、伝えられたときの感情も込みで「悪習」だと判断しがちであるからです。

「悪習」であるならば、当然のように変革が必要なのかもしれませんが、実はそれが「伝統」であったなんていうこともたくさんあります。
場所が変われば「企業文化」「社内カルチャー」と言われるものと変わらないもので、人材の定着やブランディングにも寄与するものでもあり、この判別は組織の存在価値にまで繋がっていくものだと思っています。

そこで、講師の矢島様とのトークセッションの中でわかりやすい言葉がありました。

「伝統は人の営みです」と。

残すべき伝統には人の営みがあるのです。
変えないことが全てではなく、少しずつ変わってきているものも含まれているんだと言う理解をしました。
「伝統」とは「点」ではなく、「線」であるという見方で間違いなさそうです。

「前からこういうものだから踏襲しろ」という伝え方はせっかく「線」として繋がっていた「伝統」を切り離し、「点」として捉えさせ、「悪習」に変えていく、ある意味マイナスな意味で魔法の言葉だったのだと改めて認識を強く持たせていただきました。

入間青年会議所にはどこにでも誇れる伝統がたくさんあります。
気づけていない、青年会議所活動の人生や社業に対するコスパ、タイパを高める要素がまだまだいっぱい潜んでいます。
言い方を選ばなければ、「49年前より、その分今の方が有意義に過ごしやすい環境」になっていなければならないはずです。

後輩メンバーにしっかり、正しく伝えて、さらに有意義なJCライフを送れるよう努めて行かなければと襟を正し、残りわずかなJCライフを満喫させていただこうと思っているところです。

一般社団法人入間青年会議所
理事長 椎名拓斗